UX分析ツールで重要なこと
UX 分析ツールで重要なこと
e コマース市場は、顧客にシームレスで楽しいユーザー体験(UX、ユーザーエクスペ リエンス)を提供することが非常に重要です。UX が最適化されていれば、顧客は必要なものを素早く、かつ簡単に見つけて購入できます。そうなればより頻繁に購入されやすくなっていきます。近年では、「顧客に提供する体験」は「販売する商品」以上に重要なものになっているといっても過言ではありません。UX 分析により、効果的な施策 と、効果的でない施策を把握しましょう。
第一印象の重要性
近年のオンラインショッピングユーザーは、以前にも増して選り好みが激しくなっています。実際、オンラインショッピングユーザーの 38%は「サイトデザインが魅力的でない」と感じればサイトから離脱するというデータがあります。また、ユーザーがウェブサイトの良し悪しを判断する時間は、わずか 0.05 秒といわれています。
そのためサイトが魅力的でなければ、サイトにとどまることさえしてくれません。よってサイトが遅く、不便で、使いにくいのは致命的なのです。ユーザビリティ(ユーザーにとっての使いやすさ)の専門家である Susan Dray は、"ユーザーが使えないなら、機能しているとは言えない "と述べています。
悪い UX =低いコンバージョン率、高い離脱率
近年の DTC e コマースブランドは、オンライン上で強い存在感を持つだけでは不十分です。ユーザーが期待するシームレスな UX 体験を提供できるウェブサイトが欠かせません。
UX の質は、コンバージョン率(アクセス数とコンバージョン数の比率)、エンゲージメント率(広告などを見た人が反応する割合)、リテンション率(ある特定の期間においてユーザーが継続してサービスを利用したり商品を購入したりした割合)に直接影響を及ぼします。
現在のオンラインコンバージョン率の平均は 2.42%と低いです。その最大の理由はユーザビリティの低さと UX の悪さにあります。また、カート放棄率(カートに入れた まま離脱する人の割合)は現在 70%弱に達しています。これによって、e コマースブ ランドに年間 180 億ドルもの収益損失が発生しています。だからこそ、e コマースブ ランドは、適切な UX 戦略を取り入れるべきなのです。
e コマースのユーザーエクスペリエンスとは何か、そしてなぜ重要なのか?
ユーザーエクスペリエンス(UX)とは、「e コマースのサイトやアプリを使用した際 のユーザーの全体的な体験」のことです。「ユーザーに魅力的な体験を提供でき、そのユーザーがリピーターになる」のであれば、良い UX を提供できているということになります。
また、優れた UX は顧客維持率を高めます。
Forrester Research によると、「優れた UX により、サイトのコンバージョン率が約 400%向上する」とのことです。また、優れた UX はユーザー満足度を高め、ユーザー からブランドに対しての愛着と信頼性を大きく向上させることができます。
e コマースブランドにとっての「良い UX」のメリットをまとめて挙げます。
- コンバージョン率の向上
- 顧客エンゲージメントの向上(顧客の反応率が高くなる)
- SEO の向上(検索上位などを獲得しやすくなる)
- 新しいユーザーの獲得
- マーケットリーチ(広告などを見る人数)の拡大
このような結果を出すためにも、e コマースブランドは、経験豊富で信頼できる UX プロバイダーと提携することが大事です。
UX アナリティクス(UX 分析)プロバイダーを雇うメリット
経験豊富な UX プロバイダーと提携することには、フリーランスと仕事をしたり、社内でチームを結成したりすることよりも、多くのメリットがあります。まず、UX プロバイダーと提携することで、「経験豊富なプロ」や「設備の整った専門家チーム」と仕事ができます。また、経験豊富なプロバイダーは、戦略的指導に長けていますから、厳しい納期の中でも、実用的な戦略を提供してくれます。
そして、e コマースビジネスを専門とするプロバイダーは、より高度な業界的なノウハウを持っています。具体的には、市場調査、競合他社の評価、現在の e コマースの UX のトレンドを掴むこと、実践的な検証、テスト、測定などに長けています。また、「ブランドがすでに持っているソフトウェア」と「新しいシステム」を統合する方法にも精通しています。
適切な UX アナリティクス・パートナーを選ぶための 4 つのヒント
適切な UX プロバイダーを見つけるためには時間と忍耐力、そしてしっかりとしたリ サーチが必要ですから、決して簡単なことではありません。ただ、それを補って余りあるほどのリターンがあります。
UX アナリティクス・パートナーを探す際のポイントを挙げていきます。
専門知識について
狭い範囲での専門知識を持つプロバイダーを探しましょう。「広く浅く知識を持っている人」はおすすめしません。「多くの業界にサービスを提供するプロバイダー」よりも「ニッチな分野に特化したプロバイダー」と仕事をする方が結果に繋がりやすいです。「ブランド側」と「プロバイダー側」の「業界に関する知識」が共通していれば、e コマースブランドと UX パートナーは良好な関係を築くことができます。また、もちろん「UX アナリティクスや測定基準に関する専門知識」を十分に持っているかどうかも確認してください。
過去の実績を深く掘り下げる
過去のプロジェクトをいかに高品質で完了させたか(実績)によって、UX プロバイダーの能力を見極めることができます。そのため、「オンライン UX デザイン・ポートフォリオ(過去の UX デザインの実績を、履歴書のようにまとめたもの)」に設置されているリンクから、「その UX プロバイダーが手掛けた、ウェブサイト」をチェックしましょう。また、ポートフォリオから「リピーター数」を調べることで、その人の信頼性がわかります。
仕事の進め方を確認する
表面上は良さそうな UX プロバイダーであっても、仕事の進め方に問題がある場合もあります。
まず「リサーチや、信頼できる UX 分析を根拠とするアプローチ」をしているのであば、信頼性は高いといえます。リサーチを大事にする UX プロバイダーは、「過去のユーザーのアクションの傾向」について理解するために、プロジェクトについて何度も質問をしてくるものです。徹底的に質問・調査をすることで、ビジネスとプロジェクトの目標を完全に理解しようとしているのです。
UX アナリティクスの料金設定について調べる
UX アナリティクスのパートナーは通常、「プロジェクトごとの固定価格制」と、「タイムアンドマテリアル制(全体料金=設定した単価 × 業務の所要時間、となるシステム)」の 2 つの価格設定モデルを提供しています。固定価格制の場合、料金は契約締結時に決定します。タイムアンドマテリアル制の場合、基本的に依頼者がプロセス全体を管理できるため、より柔軟なコスト設定ができます。タイムアンドマテリアル制にするのであれば、必ず「プロジェクトの平均的な所要時間」について確認を取りましょう。
まとめ
UX プロバイダーを調査する際には、「チームの専門知識レベル」「過去の実績」「過去に手掛けたサイト」「その UX プロバイダーを理由した人の感想」などをきちんとべましょう。また、自ブランドに合った UX プロバイダーを選ぶためには、そもそも「自ブランドの目標」「その目標をどのようなプロセスで達成したいか」を明確にしておく必要があります。
UX アナリティクスのパートナーは、ビジネスパートナーかつアドバイザーでもあるべきです。そのような関係性を構築できないと、ライバルに遅れを取ることでしょう。高精度・効果的なデータ分析を求める DTC の e コマースブランドには、Air360 をおすすめします。リアルタイムで UX データを収集できるため実用性に優れています!