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A/Bテストでカート放棄を減らす方法

A/Bテストでカート放棄を減らす方法

カート放棄(商品をカートに入れたまま離脱すること)は、e コマースビジネスの大きな課題です。2021 年 3 月時点の全世界のオンラインショップのカート放棄率の平均は実に 80%となっています。

あらゆる業界でカート放棄率が高く、特に自動車、航空会社、ファッション、高級品などのカテゴリーが上位です。Forrester 社の調査によると、カート放棄だけで企業の年間売上高が 180 億ドル下がる可能性があります。

ただ、世界のオンラインショッピングのコンバージョン率(アクセス数と、登録・購入・契約などの数の比率。例えば 10 アクセスにつき 1 回購入される場合、コンバージョン率は 10%)は着実に上昇していますし、A/B テストを行えばカート放棄率を下げることができます。

ここでは、A/B テストの概要、カート放棄を減らす方法、e コマースストアが行うべき A/B テストの例などについて解説します。

A/B テストとは?

A/B テストというと、オンライン広告やコールトゥアクション(具体的なアクションへの誘導)を少し調整することを想像するかもしれません。しかし実際の A/B テストは、それよりもはるかに複雑です。

A/B テストは、「ユーザーにとって、どのコンテンツ、機能、デザインなどが最適なのか」を見極めるためのものです。A/B テストによって、消費者の行動に影響を与える可能性のあるウェブサイト、広告、ソーシャルメディア機能などの、あらゆる要素をテストすることが可能です。

さらに具体的にいうと、サイトのレイアウト、ナビゲーション機能、デジタルバナー広告、Facebook 広告、E メールキャンペーンなど、さまざまな要素に関して A/B テストを使用できます。

ただし、A/B テストは継続的に行うべきものです。コンテンツ、ウェブサイト、各種機能などに関して「何が最適か」を判断できるまで、時間をかけてテストを繰り返す必要があります。すぐに結果が出るわけではありません。

A/B テストによってカート放棄率が下がる理由は?

A/B テストによってカート放棄を大きく減らすことができます。A/B テストによって、ユーザーのチェックアウト体験(決済ページでの体験)を最適化できますし、プロセス全体(サイトへのアクセス~決済まで)における不自由さやわかりにくさを、最小化することも可能だからです。

継続的に A/B テストを行うことで、「ユーザーが購入を完了すること」を促すための最適なサイト設定方法を発見できます。サイト内のあらゆる変更を、確実なデータに基づいて行うことができます。「勘」や「なんとなく」を排除できるのです。

カート放棄を減らすための 5 つのサイト A/B テスト

カート放棄を減らすための5つのサイトA/Bテスト ウェブサイトの A/B テストにはさまざまな種類がありますが、ここではいくつか代表的なものを紹介します。

  1. 決済完了までのステップ数 「決済完了までのステップ数」をテストします。ステップ数が少ないほど良いです。
  2. 決済の CTA ボタン(例:注文完了と書かれたボタン)  CTA ボタンは「ユーザーが決済完了まで行ってくれる割合」に大きな影響を与えます。どの CTA ボタンが最も効果的かテストしましょう。
  3. バリュープロポジション(その商品やサービスからユーザーが得られる価値)  バリュープロポジションやスペシャルオファー(特別料金など)などのテストを行い、ユーザーにとって最も魅力的なものがどれなのかを確認しましょう。
  4. セキュリティ対策 カスタマーレビュー、セキュリティラベル(貼ったときと剥がしたときとで異なる状態になる防犯用シール)の使用など、ユーザーの信頼と安心に関わるウェブサイトの要素をテストします。
  5. クロスセルとアップセル  e コマースストアは、収益を上げるためにクロスセリング(顧客が買おうとしている商品とは、別の商品を提案して、さらなる購入を検討してもらうこと)とアップセリング(顧客単価を上げるための施策)戦略を導入できます。これらの機能についてテストし、どうすればカート放棄が最小限になるのか確認しましょう。

カート放棄を減らすための 6 つのメール A/B テスト

カート放棄したユーザーに購入させるべく、「カート放棄メール」を送っている e コマースブランドが多いです。そしてカート放棄メールの 45%が開封され、21%はサイトに戻ってきてくれています。A/B テストにより、カート放棄メールの効果をさらに高めることができます。メールテストに取り入れるべき A/B テストを紹介します。

  1. メールのコピー 件名や画像に惹かれるのは当然ですが、最終的にユーザーにアクションを起こさせるのはメールの文章です。どのような文章が最もユーザーを惹きつけるのか、テストしましょう。
  2. 件名 件名は読者が最初に目にするものですから、適切に設定することが重要です。複数の件名でテストし、最も開封率の高い件名を選びましょう。
  3. 割引コード 割引コードは、メールのクリック率を上げる非常に有効な方法のです。ただ、むやみに割引コードを使うと失敗します。どうすれば最もカート放棄が減り、コンバージョンにつながるのか、割引コードについてテストしてみましょう。
  4. タイミング メールを送信するのに最適なタイミングは、ユーザーによって異なります。最も開封されやすいタイミングをテストしてみましょう。
  5. パーソナライズ 多くのユーザーはパーソナライゼーション(一人ひとりの特徴やニーズに合わせて対応を変えること)に好意的です。件名や購入履歴などをパーソナライズして、テストしてみましょう。
  6. CTA カート放棄メールの目的は、「ユーザーをカートのページに戻すこと」です。そして、そのアクションへと誘導するための文言はいろいろあります(カート内に商品がございます、カートに商品が残っています、など)。様々なフレーズをテストして、どれが最適か確認しましょう。

最適な A/B テストのやり方

A/B テストを正しく行うには時間と忍耐が必要です。そこでここでは、A/B テストの効果を最大限にするためのポイントをいくつか紹介します。

  • 実験する サイト、メール、広告などの各要素について、複数の変数をテストします。
  • 分析結果を追跡する データを注意深く追跡しなければ、せっかく収集したデータも意味をなさなくなります。レポートシステムを構築して、分析結果を追跡しましょう。
  • 統計的な有意性を測定する テストを行うに伴いサイトなどに何らかの変更を加える前に、「そのテスト結果が統計的に有意になること」を確認しましょう。ツールを使えば、コントロールグループ(変更前)とテストグループ(変更後)を比較できます。
  • データを活用する レポートを確認したら、ウェブサイトとマーケティングキャンペーンのパフォーマンスを最適化するために情報(データ)を活用しましょう。
  • 適切なサンプルサイズを選択する  A/B テストは、十分な人数でテストしなければ、結果の信頼性が下がります。適切なサンプルサイズ(対象人数)を確保しましょう。
  • 比較可能な時間帯を使用する  A/B テストは、比較可能な時間帯に実施しなければ意味がありません(例えば、アクセス数が激減する時間帯に実施するべきではありません)。テストのスケジュールを正しく設定し、テストを確実に実施しましょう。

Air360 でカート放棄を減らす

カート放棄には、収益の損失、顧客生涯価値(顧客が生涯を通じて払ってくれるお金)の減少、顧客獲得コストなど、数えきれないほどのデメリットがあります。

だからこそ e コマースブランドは、ウェブサイトの機能やメールキャンペーンについて A/B テストを行い、カート放棄率を下げましょう。

そのためのツールとしては Air360 がおすすめです。ユーザーが感じる不自由さを減らし、コンバージョンを増加させ、ユーザーからの信頼性を高めることができる UX 分析ツールです。

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