eコマースブランドが顧客獲得について知っておくべきこと
eコマースブランドの課題は大きくわけて2つに集約されます。それは「サイトに訪問者を誘導すること(顧客獲得戦略)」と「購入、登録、契約などをさせること(コンバージョン戦略)」です。
どれほど立派に見える施策をしても、この2つの要素がうまくいっていないのであれば失敗です。したがって、eコマースブランドはトラフィック獲得戦略とコンバージョン戦略について理解し、適切に活用していく必要があります。そのためには広告を最適化したり、カスタムジャーニー(顧客が商品やサービスと出会ってから、購入や契約をするまでのステップ)を快適なものにしたりすることが大事です。
トラフィックと顧客獲得戦略とは?
トラフィック獲得(戦略)とは、「ユーザーをeコマースサイトに誘導すること」で す。基本的に広告や外部リンクをクリックしてもらうことができれば、トラフィックを獲得できたことになります。
トラフィックがなければ、当然コンバージョンは発生しません。そのため適切なトラフィック獲得戦略が必要です。原則としてトラフィックを増やすほど、コンバージョンも増えます。
適切なトラフィック獲得戦略を構築しましょう
ただし、トラフィックを増やすだけでは不十分です。なぜなら、「コンバージョンにつながる可能性の高い人」をサイトに誘導する必要があるからです。「流入したトラフィック(アクセス者)」が、例えば「自社製品にほとんど興味がない人」であれば、コンバージョン率(コンバージョン数÷アクセス数)はむしろ下がるかもしれません。ペイドメディア(企業が費用をかけて広告を載せてもらうメディア)にかける費用の最適化などをしつつ、「理想の購買者(コンバージョンにつがる可能性の高い人)」を引き寄せましょう。
適切なトラフィック戦略を行うためのポイントを挙げます。
- ターゲット市場について知る ペルソナ戦略(架空の顧客像・人物モデルを設定して、その顧客をターゲットにする戦略)や顧客プロファイル(顧客についてのいろいろな情報が羅列されたデータ群)は非常に重要です。「どのような顧客を引き寄せたいのか」が明確になっていれば、その顧客がよくアクセスするサイトや、探しているものや、どのように買い物をするのが好きなのか、などを知って、トラフィック戦略に役立てることができます。
- テスト、最適化、リピート Facebook 広告、Google広告、Eメールなど、「理想の顧客」がどこから自社サイトにたどり着き、どのような行動をとったかを把握するために、ユーザーエクスペリエンスなどの各種指標をトラッキング(追跡・記録)します。
- モバイルフレンドリーを意識する スマートフォン、パソコンなど、どのようなデバイスであっても、快適にサイトを使えるようにしましょう。例えばサイトの読み込み時間を短縮するなどのことが該当します。また、顧客は「はっきりしていて、シンプルな手順」で登録、購入、契約などにたどり着くことを望むものです。
コンバージョン戦略とは?
eコマースではコンバージョン戦略が重要です。一度アクセス者の興味を引くことができても、時間が経つにつれてコンバージョンにまで到達しにくくなっていきます。だからこそ(広告費を有効活用しつつ)コンバージョン率を上げることが大事なのです。コンバージョン率は、収益や売上に直結しますから、e コマースサイトにとって最も重要な指標の一つといえます
コンバージョン率の最適化(CRO)のメリットは他にもあります。例えば、コンバージョン率を上がれば、必然的に、顧客にとって購入体験がより楽しく、シンプルなものになります。「スムーズに購入や登録ができたという経験」を提供することで、熱心な顧客を作りやすくなります。また、顧客獲得には大きなコストがかかりますから、「獲得した顧客を維持すること」は、「最初のコンバージョンをさせること」と同じくらい重要といえます。